はじめに
ここでの仮想化とは?
まず、『仮想化』ですが、
ウィキペディアを見てみると、何やら難しい事が長々と書かれており。。。
その中に、「一言で言えば、WindowsなどのOS内で別のOSを使用すること。」との記述がありました。
これが、端的で分かり易いかな?
という事で、ここでは、もう少し限定的に、「Windows11PCの中で、別のWindowsやLinux を動かす事」とします。
また、以下の言葉も併せて、もう少し整理
● 物理マシン
お店屋さんなどで購入出来る、プラや金属の筐体で出来た、パソコン。
実体がある為、手で叩けば、音はするし、手は痛い。
ここでは、OSのWindows11がセットアップされた、パソコン本体。
● 仮想マシン
物理マシンに入っているソフトウェア上で、エミュレートされた(仮想的に作られた)PC。
「PC内のファイル」で、実体が無い為、手で叩く事は出来ない。音も出ず、手も痛くない。
ここでは、OSのWindows11がセットアップされた、PC内のソフトウェアで、仮想的に作られたPC。
つまり、ここで言う『仮想化』とは、
★「物理マシン」のOS [Windows11] 上の、
「仮想マシン」(仮想化用のソフトウェアで、仮想的に作られたPC)に、
別のOS(他のWindowsやLinux)を入れて使う事
とします。
以上、分かったような分からないような話しになって来たかな。。。
なお、個人単独使用の観点でのお話しになります。(複数人使用では、サーバ (Server) という考え方も出て来てややこしくなりますので。)
仮想化って何か良い事あるの?
Windows の中で、別のOS(他のWindowsやLinux)を使うと言っても、何か良い事があるんでしょうか?
乏しい知識と経験の中で思い付く範囲では、以下となります。
● 個別にハードウェアを用意しなくても、様々なOSを使う事が出来る。⇒ ハードの投資を少なく出来る。
物理マシンが一台あれば、その中に、仮想マシンを複数台作る事が可能。
(メモリ、ハードディスク容量に左右されますが。)
● 使用目的別に簡単にPCを用意する事が出来る。⇒ セキュリティーの強化が期待出来る。
業務/個人使用を分けるとか、ネット銀行操作専用とか、実験用とか、・・・
● PCが不安定になってもすぐ元に戻す事が出来る。⇒ セキュリティーの強化が期待出来る。
ソフトインストールやバージョンアップの失敗とか、ウイルス感染とか、からの復帰
チェックポイントの作成&適用、イメージのバックアップ&リストア で可能
● 最新のハードでは対応していない様な古いOSも使える(筈※)。⇒ 古いソフトも延命が出来る(筈)。
※古過ぎは駄目かも
最新ハードではドライバー未対応などで、古いOSはインストール出来ない事があるが、仮想化で解決。
なお、古いOSはネット接続ではセキュリティ上問題がある為、クローズ環境で使うのが良い。
● 他の物理マシンの環境への引っ越しが楽
PC(物理マシン)の買い替えを行った時も、簡単に引っ越しが出来ます(イメージのバックアップ&リストア)
うれしくない事
なお、良い面ばかりではありません。
● Windowsなどの有償OSの場合、当然ながら、ライセンス料が掛かります。
● グラフィックボード(GPU)に頼る様な、画像、動画、3Dの処理はまだまだ苦手です。
● USBなど、外部のデバイスとの接続は、得手不得手がある様で、残念な結果となる事があります。
仮想化するには何が必要?
仮想マシンをエミュレートするソフトが必要です。
物理マシンのOSが、Windows11 としますと、有名どころで以下があります。
● マイクロソフト(Microsoft)社
Hyper-V
Windows11 Professionalエディション以上で使用可能。
Homeエディションには残念ながらありません。
● オラクル(Oracle)社
VirtualBox
無償で利用出来ます。Windows11 Homeエディションでも使えます。
https://www.oracle.com/jp/virtualization/
● ヴィエムウェア(VMware)社
Workstation Player
無償で利用出来ます。Windows11 Homeエディションでも使えます。
https://www.vmware.com/jp/products/workstation-player.html
物理マシンのハードにある程度の余裕が必要です。
Windowsの仮想マシンを2台程立ち上げる想定では、経験上、
● CPU
Intel CPU ならば Core i3、AMD CPU ならば Ryzen3 以上なら良いのでは?
Intel CPU ならば Core i5、AMD CPU ならば Ryzen5 以上ならうれしいかと。
● メモリ
物理マシンのWindows11用に、最低4GB(システム要件)、実運用では8GBは要ると思いますので、
仮想マシン用に、プラス8GBで、16GBあればまずは良いかと。
● ハードディスク(HDD,SDD)
物理マシンのWindows11用に、最低64GB(システム要件)、実運用では128GBあればひとまず安心と思いますので、
仮想マシン用に、プラス128GBで、256GBあればまずは良いかと。
さて、これから先は、Hyper-V 中心に、色々試した事を 書いて行きたいと思います。
作成 : 2022/02/26